地域で愛される「ご当地あまざけ」に着目し、甘酒造りのストーリーと甘酒商品の詳しい情報を読者の皆様にお届けする連載企画。第29回目の紹介記事は、岩手県の藤勇醸造(ふじゆう)を特集します。
メーカーについて -About-
鉄と魚とラグビーの街、岩手県釜石市で味噌・醤油を中心に製造販売しています。
明治35年(1902)、初代釜石製鉄所所長の後押しを受け、初代 藤井勇助が味噌の醸造会社として、藤勇醸造の前身である藤勇商店を創業しました。
後に、製鉄が盛んだった九州地方とのつながりを基に、九州特有の甘口の醬油造りを始めました。三陸の海の幸に合うお醬油として深く暮らしに根付き、三陸釜石のふるさとの味として親しまれています。
製造過程 -Produce-
2011年の東日本大震災で社屋が被災し、事業継続が困難な状況でしたが、全国から多くのご支援を頂き、半年後に営業再開することができました。
復興支援への感謝の気持ちを伝えたいとの思いで、県産素材を活用した糀加工品の商品開発をスタートしました。
初めて試作した時に飲んだ甘酒の美味しさに心動かされ、糀造りの技術と県産米の美味しさを活かした商品として、岩手県産のひとめぼれ米と糀で造った「甘糀」を開発。地下水仕込みで、お米の豊かな甘みが口いっぱいに広がります。
商品 -Product-
- 「五穀甘糀」
米と糀で造った「甘糀」の姉妹品として開発した「五穀甘糀(ごこくあまこうじ)」がおすすめです。岩手県の雑穀の生産量は全国1位を誇り、最近では栄養価の高さが注目されています。
しかし、まだまだ食卓で食べる機会は少ないことから、県産雑穀の美味しさを気軽に味わってもらえるような甘酒を造ろうと試作を重ねました。
五穀豊穣とおめでたい日に飲むイメージとを重ね合わせ、赤米・大麦・たかきび・あわ・ひえの5種類の雑穀を配合しています。赤米の淡いピンク色に岩手のやさしさを、パッケージのピンク色に実りの力強さを表現しました。
メッセージ -Message-
2019年から化粧品開発という新たなチャレンジをしています。日本ゼトック株式会社様と共同し、藤勇醸造の「甘糀」を使用した糀のスキンケアブランド『AsunAmoon(アサンアムーン)』を立ち上げました。
アサンアムーン独自の甘糀エキス*を配合した「甘糀化粧水」と「甘糀乳液」の2つの商品が誕生しました。
まるで乾燥した素肌が甘酒を飲み干すように、角層のすみずみまでうるおいが巡ります。これからも発酵や糀の秘めたるチカラを商品造りに活かしていきたいと思っています。
*アスペルギルス/コメ発酵液(保湿成分)
美容と健康のために毎日飲みたくなる甘酒をとの思いから、岩手の豊かな自然が育んだ、素材の美味しさを引き出す商品造りをしています。
毎日頑張っている働き世代の方に気軽に飲んで頂けたら嬉しく思います。
おすすめの商品 -Product Recommendations-
今回ご紹介した甘酒メーカーについて
藤勇醸造株式会社
https://www.fujiyu.com/
岩手県釜石市大渡町3-15-32