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【イベントレポート】室町時代創業の糀屋三左衛門がフードクリエイターとコラボ。麹のおいしい魅力を実証!


室町時代創業の種麹メーカー 株式会社糀屋三左衛門(所在地:愛知県豊橋市、代表取締役社長:村井 裕一郎)は、11月3日(水)、主催するプロジェクト「KOJI THE KITCHEN」のキックオフイベントである「KOJI THE KITCHEN vol.0」において、フードクリエイター2名との共創により、食材を麹化したカフェメニューをお披露目し、麹の美食としての可能性を実証しました

目次

KOJI THE KITCHENプロジェクト概要

日本の食文化の根幹である「麹」、そしてその原料である「種麹(たねこうじ)※」。近年、手づくり発酵食品の普及、そして世界的に有名なレストランでも麹が使われるなど、麹そのものがもたらす美味しさや可能性に注目が集まっています。

KOJI THE KITCHENは、そんな流れの中、麹づくりを現代の価値観にアップデートし、そして、日本独自の麹づくり文化を次世代へ継承していくためのプロセスとして、麹のアート・高付加価値化と、麹づくりのホビー・一般化を目指すプロジェクトです。

料理業界から生み出されるアイディアと糀屋三左衛門が持つ種麹の知見とを掛け合わせ、麹の美食としての魅力を引き出し実証すると同時に、共創の中で生まれた課題やノウハウを創出、共有していきます。KOJI THE KITCHENプロジェクトを通して、発酵、麹の可能性に共感するすべての仲間とともに、発酵文化の未来拠点を作り上げ、次世代への継承していきます。

種麹:日本の国菌である麹菌を培養し、その胞子を集めて調整したもの。麹づくりに使用される文字通り「麹の種」。伝統技術とテクノロジーを用いた種麹は、麹づくりにおける品質の安定を長年担保してきた。味噌、醤油、味醂、米酢、日本酒、焼酎づくりなど麹を使う日本の食文化に欠かせないマテリアル。

KOJI THE KITCHEN キックオフイベント

10月10日(日)から、糀屋三左衛門の研究員とフードクリエイター2名の共創を開始し、11月3日(祝)の成果発表会までの約1か月間でキックオフイベント「KOJI THE KITCHEN vol.0」を開催しました。クリエイターの鈴木裕太氏(FabCafe Nagoyaメニュー開発担当)は、カフェランチのメニューの一品として美味しく、より気軽に麹化した食材をインストールすることを、青山 祥氏(嗜好品プランナー)はコーヒーの生豆を麹化することによる味わいの変化、高付加価値化を目指しそれぞれ取り組みました。

11月3日(祝)の成果発表会には、関谷健氏(清酒メーカー関谷醸造代表取締役)、濱田織人氏(アーティスト、フードライター)、廣瀬ちえ氏(料理家、CHIE’s Kitchen主宰)を招き、メニューの試食と講評をおこないました。イベント後半にはクリエイターとそのサポートに入った糀屋三左衛門研究員を交え、種麹をつかった麹そのものがもたらす美食的価値について、それぞれの観点から議論を展開しました。

種麹 黒麹菌を用いた未知なるおいしさ

フードクリエイターの2名が成果物として選択したのはどちらも「黒麹菌(くろこうじきん)」で作った麹でした。黒麹菌は、生育中に豊富なクエン酸を生成する麹菌で、沖縄県を中心に泡盛や焼酎の製造に使われてきました。真っ黒な胞子を出すことから、麹が真っ黒に仕上がり、あま酒や塩麹にイメージする甘み以上に、酸味や見た目のインパクトが感じられるのが最大の特徴です。

コーヒーの麹化による再利用・高付加価値化

青山氏は、複数のコーヒー生豆を黒麹菌や一般的な米麹用の麹菌で麹化し、その後豆の状態に合わせて焙煎をおこない風味の変化を探究しました。成果発表会では、特に良い変化が見られたインドネシア産マンデリンの生豆を麹化したコーヒーと、麹化をおこなっていない通常のコーヒーをそれぞれをサーブしその変化をお披露目しました。

試飲したゲストらは「フルーティーな香りが後から追ってくる。(廣瀬氏)」「素材の付加ではなく、素材の力がフレーバーを引き出している。(濱田氏)」「上品な香りでサツマイモの蜜のような香りがある。(関谷氏)」とコメントし、麹化による特徴の付与とその可能性を感じている様子でした。青山氏は実際の麹化による味わいの変化を受け、欠点豆と呼ばれる廃棄豆や、日本産の豆、カフェインレスコーヒー、フレーバーが弱いローグレードコーヒーなどに独特の甘さやフレーバーを付与できるのではないか」と語り、業界発展への種麹の貢献に期待。引き続き糀屋三左衛門と共同研究を続けていきます。

カフェキッチンにおいしく麹メニューをインストール

鈴木氏は、自身がメニュー開発に携わるFabCafe Nagoyaで実際にメニュー提供することを前提にチャレンジ。アルバイトスタッフも多いカフェのキッチンにどのように落とし込むか、衛生面にも気を配りながら、ポークソテーに合わせる麹のソースを考案しました。鈴木氏は様々な原料を麹化した中で、キヌア麹に着目。パセリなどと合わせ、まるでサラダのような食べるソースを完成させました。

ゲストらはポークソテーとあわせた麹ソースを試食、「(麹そのものが)おいしいので出来た麹そのものストレートに食べて食べてもらったらおもしろそう。(濱田氏)」「麹は世間的には甘酒などのイメージから甘みが出るものという印象が強い中、酸味による旨味、おいしさなど良い印象を与えてくれる。(廣瀬氏)」「それだけ食べても十分に完結している。日本酒も酸があるものがトレンド。自然な酸味が出ておりお酒のつまみにもなりそう。(関谷氏)」「麹というと味噌醤油など調味料が浮かぶが、主役を張れる、調味料の枠を超える可能性が見えた。(村井)」とコメント。鈴木氏は「カフェの一(いち)メニューとして麹を原料の一部として使うことを選択したが、麹そのものも十分おいしいので、もっと色々チャレンジしたい」と意欲的に語りました。
鈴木氏は引き続きメニューのブラッシュアップをおこない、店舗でカフェメニューとしての提供することを目指します。

青山氏、鈴木氏の2名は約1か月の開発を短い中で失敗を受けて工夫したりと未経験かっら徐々に麹づくりに慣れてきた期間だと振り返りました。
糀屋三左衛門と両名は、今回の成果物を一般の方へ提供できる形へ向けて引き続き共同開発をおこなってまいります。

KOJI THE KITCHEN プロジェクトブログ
https://kojiyasanzaemon.store/blogs/koji-the-kitchen

編集部
麹の用途はたくさんありますね!
みなさんの麹の使い方を是非コメント欄で教えてください!
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